魔女ユニティの誤算 ~悪役令嬢の役を降りたら、婚約破棄してきた王子が追いかけてきました~

「まさかそなたからあるとはな。申して見よ」
「ありがとうございます。まず、国王様は古いものと新しいもの、どちらがお好きですか?」
「ん? そうだな。やはり新しいものの方が好きだな。古いものは脆く、壊れやすい……なるほど、そういうことか」
「これだけでお分かりになるとは、さすがです。そう、古いものはいずれ壊れます。私たちが壊さずとも。ですから、事故に見せかけてしまえばよろしいかと」

 実はこの提案は、公爵から授かったものだった。だから……。

「新たな祭壇をこちらで用意する、といえば、大司教様も文句は言わないでしょう」
「だが、資金はどうする? そんな余裕など……」

 国王の視線が、宰相へ向けられる。「絶対に通すな、許可するな」という圧力が、こちらにも伝わってくるほど睨んでいた。

「ご心配なく。資金は養父が出す、と申していますので」
「なんとっ! さすがはカーマイン公爵だな」
「その代わり、妻に近づくことも、娘たちの婚姻に口出すこともやめていただきたい。そう養父から伝言を預かっています」