そのミルドレッドの慌て振りを見て、思わず先ほど見た公爵夫人の姿が重なった。だから分かる。他の者が見えないほど、ミルドレッドはブルーノが好きなのだ。彼女の運命を変えても、恋する相手は変わらない。そして、ミルドレッドの想いが報われないことも。
ボクはブルーノを見た後、ミルドレッドに向き直った。
「公爵邸にはまた来ることになるんだから、その時でいいよ。ブルーノも、いいね」
何がいいね、なのか、ボクもよく分かっていない。だけどなぜか確認したくなったのだ。
「構わない。俺だけだと、後で何を言われるか……いや、箒で叩かれるかもしれないからな」
「そんなことで叩きやしないよ」
「というよりも、さすがに王子様を箒で叩くのはやめた方がいいと思うよ」
エリアルまでそんなことをいう。だけど、お陰で空気が和らいだような気がした。ミルドレッドの顔も、いつの間にか穏やかなものへと変わっている。
それはボクもまた同じだった。こんなところまでブルーノに助けられるとはね。成長したブルーノを見るのは悪くないが、さっきのモヤモヤはなんだったんだろうか。考えたくないような気もした。
いや、考える必要なんてないんだ。今はエリアルのことだけを、考えればいい。ボクは自分自身に言い聞かせて、公爵邸を後にした。
ボクはブルーノを見た後、ミルドレッドに向き直った。
「公爵邸にはまた来ることになるんだから、その時でいいよ。ブルーノも、いいね」
何がいいね、なのか、ボクもよく分かっていない。だけどなぜか確認したくなったのだ。
「構わない。俺だけだと、後で何を言われるか……いや、箒で叩かれるかもしれないからな」
「そんなことで叩きやしないよ」
「というよりも、さすがに王子様を箒で叩くのはやめた方がいいと思うよ」
エリアルまでそんなことをいう。だけど、お陰で空気が和らいだような気がした。ミルドレッドの顔も、いつの間にか穏やかなものへと変わっている。
それはボクもまた同じだった。こんなところまでブルーノに助けられるとはね。成長したブルーノを見るのは悪くないが、さっきのモヤモヤはなんだったんだろうか。考えたくないような気もした。
いや、考える必要なんてないんだ。今はエリアルのことだけを、考えればいい。ボクは自分自身に言い聞かせて、公爵邸を後にした。



