魔女ユニティの誤算 ~悪役令嬢の役を降りたら、婚約破棄してきた王子が追いかけてきました~

「だからエリアルを傍で守りたいんです。どうか、俺にも力を貸してください」
「そういうが、私は君の実力を知らない。言っている意味は分かるね」
「も、勿論です。エリアルに会うまでは、騎士になりたくて、特訓をしていました。今は自警団で訓練を受けています」

 直立不動で公爵と対面するギルバート。今度は面接を見ているかのような心持ちになった。けれど、ある意味合っているのだろう。
 公爵のお眼鏡に叶わなければ、エリアルと結ばれることは夢のまた夢。

「俺からもいいか?」
「ブルーノ王子……いいでしょう。領地では世話になりましたから」
「感謝する。公爵が、ギルバート殿の腕を気にしているようなのでな。補足させてほしい」
「構いません。ブルーノ王子から見て、彼の腕前はどうですか?」
「正直に言うと、公爵を納得させられるだけの目を、俺は持ち合わせていない。だが、エリアルがゴロツキに絡まれているところを、躊躇いなく突っ込んでいき、自警団に突き出した。判断材料としては、これで十分ではないか?」
「……ふむ」

 あのゴロツキが、どの程度強かったかなど、公爵に説明はできない。それ以外のエピソードもない。けれど公爵を納得させるには、十分だった。それでもすぐに承諾しなかったのは、義父としての意地なのだろう。