本当に、この人には敵わないな。それはエリアルも感じたらしく、「お母様らしいわ」と言って公爵夫人を喜ばせていた。
この調子なら、公爵の方も大丈夫だろう、と思っていたのだが、やはりあの人物の訪問を快く感じていなかったらしい。公爵夫人と共に、執務室に通されると、視線が最後の入室者を捕らえた瞬間、公爵の眉がぴくっと動いたからだ。
そういえば、前にボクがブルーノと一緒に訪れた時も不機嫌だった。あれもそういう風に見ていたんだろうか。今となっては聞くに聞けないことである。
「要求は手紙で知らせてくれたから、今更説明しなくて大丈夫だ」
事前に先触れを出す前に、エリアルの現状と必要なものも一緒に、手紙にしたためたのだ。公爵邸に行ったはいいが、長々と説明をすると、居心地の悪い人間のストレスが溜まり、何を言い出すか分からなかったからだ。
「その前に、一つ確認がある。いや、二つか」
「……なんでしょうか」
条件みたいなものか、とエリアルも思ったらしく身構える。
「豊穣祭の儀式は、こちらでも調べさせてもらった。確かに建国祭と似ているところが多々あるようだ。だからエリアルに聞きたい。体調に問題はないのか?」
「は、はい。今のところは……」
「ということは、この後どうなるのか、分かっている、ということなのか?」
つまり公爵は、ボクがエリアルに説明したのか、と聞いているのだ。公爵には乙女ゲームの話をしていないため、この質問は最もだった。しかし乙女ゲームの知識があるエリアルには、ボクからの説明など不要。
この調子なら、公爵の方も大丈夫だろう、と思っていたのだが、やはりあの人物の訪問を快く感じていなかったらしい。公爵夫人と共に、執務室に通されると、視線が最後の入室者を捕らえた瞬間、公爵の眉がぴくっと動いたからだ。
そういえば、前にボクがブルーノと一緒に訪れた時も不機嫌だった。あれもそういう風に見ていたんだろうか。今となっては聞くに聞けないことである。
「要求は手紙で知らせてくれたから、今更説明しなくて大丈夫だ」
事前に先触れを出す前に、エリアルの現状と必要なものも一緒に、手紙にしたためたのだ。公爵邸に行ったはいいが、長々と説明をすると、居心地の悪い人間のストレスが溜まり、何を言い出すか分からなかったからだ。
「その前に、一つ確認がある。いや、二つか」
「……なんでしょうか」
条件みたいなものか、とエリアルも思ったらしく身構える。
「豊穣祭の儀式は、こちらでも調べさせてもらった。確かに建国祭と似ているところが多々あるようだ。だからエリアルに聞きたい。体調に問題はないのか?」
「は、はい。今のところは……」
「ということは、この後どうなるのか、分かっている、ということなのか?」
つまり公爵は、ボクがエリアルに説明したのか、と聞いているのだ。公爵には乙女ゲームの話をしていないため、この質問は最もだった。しかし乙女ゲームの知識があるエリアルには、ボクからの説明など不要。



