「何が不安なんだい?」
「それは……ミルドレッドが戻って来たから、私は用済みなのかなって思ったの」
「だから協力してもらえない、と?」
「うん……自分から提案しておいて、なんだけど」
なるほど。ここでもパティのような感情が発生していることに、ボクの胸がズキンと痛んだ。パティの居場所を奪ってしまったミルドレッド。ミルドレッドの居場所に居座っていたエリアル。
本来の居場所に戻るだけなのに、ところてんのように押し出される図式に、エリアルもまた、困惑していたのだ。
「ボクは大丈夫だと思うよ。エリアルと同じで、ボクもミルドレッドの役を降りた身だ。それでも公爵夫妻の態度は変わらなかったし、屋敷の使用人たちも温かく迎えてくれた」
「逆に俺に対しては冷たかったがな」
「それは自業自得だよ。だけどもう、大丈夫じゃないかな。そろそろミルドレッドも、王都に戻ってきているだろうし」
いつまでも、いい思い出のない領地に置いておくほど、公爵夫妻は優しい人たちじゃない。パティに対しては同情の余地はないけど、長年ミルドレッドを預けていた乳母夫婦には、一切何もしなかったのだ。着の身着のまま、娘を見捨てる形で領地から出て行くしかない、乳母夫婦に対して。
「それは……ミルドレッドが戻って来たから、私は用済みなのかなって思ったの」
「だから協力してもらえない、と?」
「うん……自分から提案しておいて、なんだけど」
なるほど。ここでもパティのような感情が発生していることに、ボクの胸がズキンと痛んだ。パティの居場所を奪ってしまったミルドレッド。ミルドレッドの居場所に居座っていたエリアル。
本来の居場所に戻るだけなのに、ところてんのように押し出される図式に、エリアルもまた、困惑していたのだ。
「ボクは大丈夫だと思うよ。エリアルと同じで、ボクもミルドレッドの役を降りた身だ。それでも公爵夫妻の態度は変わらなかったし、屋敷の使用人たちも温かく迎えてくれた」
「逆に俺に対しては冷たかったがな」
「それは自業自得だよ。だけどもう、大丈夫じゃないかな。そろそろミルドレッドも、王都に戻ってきているだろうし」
いつまでも、いい思い出のない領地に置いておくほど、公爵夫妻は優しい人たちじゃない。パティに対しては同情の余地はないけど、長年ミルドレッドを預けていた乳母夫婦には、一切何もしなかったのだ。着の身着のまま、娘を見捨てる形で領地から出て行くしかない、乳母夫婦に対して。



