魔女ユニティの誤算 ~悪役令嬢の役を降りたら、婚約破棄してきた王子が追いかけてきました~

「ゲーム、というのはともかく、前世で知っていた、ということか?」
「うん、じゃなくて、はい」
「……俺がお前の事情を知っていることは、ユニティから聞いているんだろう? 普通に話してくれ。姿が違っていたとしても、俺たちは知り合いなんだから」
「っ!」
「カシル。ルーノ殿は何を言っているのか、説明してくれないか?」
「……これはカシルではなく、ボクが話した方がいいかもしれないね。すべての元凶は、魔女であるボクなんだから」

 そうしてボクは、これまでの経緯を話した。あくまでも、簡潔に。カシルの身に起こった出来事のみを掻い摘んで話したのだ。

「えーっと、つまりカシルはエリアルという名前で、カーマイン公爵令嬢と入れ替わっていたってことで合っている?」
「うん。その通りだよ、ギルバート」

 頭を抱えながらも整理して言うギルバートに、カシルは凄い! と褒め称える。頭がパンクしそうになっているのが分かるだけに、ちょっと申し訳ない気分になった。けれどギルバートが、懸命に受け止めているのが伝わってくる。最初の戸惑いが嘘だったかのように、理解しようとしてくれているのだ。