「贄になる運命って、なんだよ、それ……そんなの、あっていいのかよ」
「ありがとう、ギルバート。私のために怒ってくれて。私もね、期待していたんだ。ユニティが私の運命を変えてくれたから、贄に選ばれることはないって。そもそも建国祭に参加しなければ大丈夫だって。だから油断していたの。まさか豊穣祭で、似たようなことがあるなんて思わなくて」
「それって俺のせい? 街の行事を手伝ってほしいって俺が言ったから」
「違うよ! この街に受け入れてもらいたくて、ギルバートの頼みを引き受けたんだもの。まぎれもなく、私の意思だよ」
なるほど、そういう経緯があったのか。けれど、聞きようによっては、ギルバートが引き金になったように聞こえてしまう。いくらカシルが否定していてもだ。
「それに、私は元々貴族なの。ユニティのお陰で、最低な父親の元から最高の家に引き取ってもらったんだけど……ギルバートのことが好きで、諦めきれなかったから、全部捨ててこの街にやって来たの」
「えっ。でも俺、カシルがこの街にやって来るまで、会ったことなかったと思うけど」
「うん。大丈夫、分かってる。私の方がおかしなこと言っているってことは。だって、私がギルバートを知ったのは、前世でやったゲームだから」
カシルの言葉なのに、自分のことのようにドキッとした。ブルーノとギルバートがどんな表情をしているのか、それすら見るのが怖くて俯いてしまったのだ。本当ならカシルに寄り添ってあげるべきなのに、拒絶されたら、と思ったら、体が動かなくなった。
静まり返る部屋。そんな中、耳に入って来たのは、意外にもブルーノの声だった。
「ありがとう、ギルバート。私のために怒ってくれて。私もね、期待していたんだ。ユニティが私の運命を変えてくれたから、贄に選ばれることはないって。そもそも建国祭に参加しなければ大丈夫だって。だから油断していたの。まさか豊穣祭で、似たようなことがあるなんて思わなくて」
「それって俺のせい? 街の行事を手伝ってほしいって俺が言ったから」
「違うよ! この街に受け入れてもらいたくて、ギルバートの頼みを引き受けたんだもの。まぎれもなく、私の意思だよ」
なるほど、そういう経緯があったのか。けれど、聞きようによっては、ギルバートが引き金になったように聞こえてしまう。いくらカシルが否定していてもだ。
「それに、私は元々貴族なの。ユニティのお陰で、最低な父親の元から最高の家に引き取ってもらったんだけど……ギルバートのことが好きで、諦めきれなかったから、全部捨ててこの街にやって来たの」
「えっ。でも俺、カシルがこの街にやって来るまで、会ったことなかったと思うけど」
「うん。大丈夫、分かってる。私の方がおかしなこと言っているってことは。だって、私がギルバートを知ったのは、前世でやったゲームだから」
カシルの言葉なのに、自分のことのようにドキッとした。ブルーノとギルバートがどんな表情をしているのか、それすら見るのが怖くて俯いてしまったのだ。本当ならカシルに寄り添ってあげるべきなのに、拒絶されたら、と思ったら、体が動かなくなった。
静まり返る部屋。そんな中、耳に入って来たのは、意外にもブルーノの声だった。



