魔女ユニティの誤算 ~悪役令嬢の役を降りたら、婚約破棄してきた王子が追いかけてきました~

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 けれどボクの嫌な予感は、ミルドレッドの時と同様、当たってしまう。いや、これはギルバートルートのイベントが、発生しただけなのかもしれなかった。

「だ、誰よ、あんたたち」

 そのセリフだけでも分かる。まさにボクたちが到着した瞬間に、カシルもまた、ゴロツキに遭遇した、というタイミングだ。
 すかさず助けに入るギルバート。今回はブルーノもいるせいか、イベントで見た時よりも、ゴロツキの人数が多いように感じた。当然、ブルーノもギルバートの隣に並ぶ。ボクはボクで、乱闘が始まった瞬間を狙って、カシルに近づいた。

 さすがに魔女のボクがゴロツキを倒すわけにはいかないからね。

「ユニティ!」

 さっきボクを無視したことなど忘れたのか、カシルが抱きついてきた。だけどボクもカシルの背中と頭に手を伸ばす。

「無事でよかった」
「よくないよ……これって、あのイベントでしょう? ギルバートが来たってことは」
「君がギルバートルートに入ったってことだよ? 嬉しくないの?」
「嬉しいけど、それってつまり、乙女ゲームがまだ続いているってことでしょう?」