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エリアル、今はカシルと名乗っている少女は、王都の郊外に住んでいる。約一カ月前に立ち寄ったから、変わらないだろう。変わったのは、緑が多くなったことだろうか。
華やかなだった王都から、素朴ながらにも貴族たちの姿が見えるヴァルクとは違い、ここは本当に田舎のような長閑さがあった。
低い石垣の上を子どもが楽しそうに歩き、馬車もゆっくりと走っている。カシルが推している攻略対象者は、そんな田舎街から騎士を目指した青年だった。
「ここだよ。エリアルが住んでいる家は」
「……随分と小さいな」
「一人で住む分にはちょうどいいんじゃないかな」
森の奥にあるボクの家も、同じようにこじんまりしている。だけど薬の調合をする場所や魔導書を入れる本棚を置くスペースを確保するため、家の外観と中の空間は比例していないけど。
「あと、今のエリアルはカシルと名乗っているから、注意してね」
「わ、分かった」
ブルーノが動揺しているが、ボクだってどうして本名を使っていないのか、なんて知らない。知ろうとも思わない。
ミルドレッドの時もそうだったが、乙女ゲームの登場人物には、なるべく干渉しないように努めているのだ。
エリアル、今はカシルと名乗っている少女は、王都の郊外に住んでいる。約一カ月前に立ち寄ったから、変わらないだろう。変わったのは、緑が多くなったことだろうか。
華やかなだった王都から、素朴ながらにも貴族たちの姿が見えるヴァルクとは違い、ここは本当に田舎のような長閑さがあった。
低い石垣の上を子どもが楽しそうに歩き、馬車もゆっくりと走っている。カシルが推している攻略対象者は、そんな田舎街から騎士を目指した青年だった。
「ここだよ。エリアルが住んでいる家は」
「……随分と小さいな」
「一人で住む分にはちょうどいいんじゃないかな」
森の奥にあるボクの家も、同じようにこじんまりしている。だけど薬の調合をする場所や魔導書を入れる本棚を置くスペースを確保するため、家の外観と中の空間は比例していないけど。
「あと、今のエリアルはカシルと名乗っているから、注意してね」
「わ、分かった」
ブルーノが動揺しているが、ボクだってどうして本名を使っていないのか、なんて知らない。知ろうとも思わない。
ミルドレッドの時もそうだったが、乙女ゲームの登場人物には、なるべく干渉しないように努めているのだ。



