魔女ユニティの誤算 ~悪役令嬢の役を降りたら、婚約破棄してきた王子が追いかけてきました~

「応急処置として、ボクのローブを貸すから、羽織ってくれる? あと、フードも被って」
「な、何を言って……いや、本当に何を言っているんだ?」

 最初の動揺の方がなんなんだよ。明らかな拒否反応に、ボクは軽く傷ついた気分になった。

「王都なだけあって、目立つんだよ。君が王子だって分かっているのか、さっきからずっと視線を感じていて……ボクとしては、さっさと城に帰ってもらいたい気分だ」
「ちょっと期待した俺がバカだった……」
「何を言っているの? バカなのを認めたのは偉いけど、最近は段々――……」
「そ、そういう意味で言ったんじゃない! あと、さり気なく悪く言うのはやめてくれないか」
「事実だろう? この間褒めたけど、王都に戻ってきた途端、元に戻ったら意味もないし」

 ほら、さっさとローブを羽織れ、とばかりにブルーノに手渡した。