約一カ月振りの王都。
体感としては、もっと経っていたように感じるが、王都の街並みを見ると、やはり気のせいだと思えた。なにせ、ここを出発したのは、春先のこと。
ブルーノがボクに婚約破棄を言い渡したのは、卒業を間近に迎えた時期だったのだ。本来なら、その卒業後に行われるパーティーで、婚約破棄のイベントが起こる。けれどボクがミルドレッドになっていたから……おそらくそのパーティーに出ないと思ったのだろう。
まぁ当然、出ないけどね。そんな面倒な行事には色々な人たちがいるから、下手すると正体がバレるかもしれないし。
とはいえ、卒業パーティーは重要なイベントだ。その後、ヒロインであるエリアルが贄姫に選ばれ、攻略対象者と苦難を乗り越えていく。それが乙女ゲーム『贄姫になっても恋はしたい』のお話だ。
けれど今のエリアルは平民になっているから、乙女ゲームが開始されるのかすら怪しいところである。
ボクは能天気にそう思いながら、初夏の王都を歩いていた。勿論、隣にはブルーノがいる。ヴァルクにいた時と同じ、平民の恰好をさせているから、王子だとは……まぁ気づかれないだろう。
そう思っていたが、大通りを歩いていると、周りの視線を感じて仕方がない。
貴族令嬢と思われる女性や下町の女性たちからの無遠慮な視線に耐えかねて、ボクはブルーノを連れて、裏道に逃げた。
体感としては、もっと経っていたように感じるが、王都の街並みを見ると、やはり気のせいだと思えた。なにせ、ここを出発したのは、春先のこと。
ブルーノがボクに婚約破棄を言い渡したのは、卒業を間近に迎えた時期だったのだ。本来なら、その卒業後に行われるパーティーで、婚約破棄のイベントが起こる。けれどボクがミルドレッドになっていたから……おそらくそのパーティーに出ないと思ったのだろう。
まぁ当然、出ないけどね。そんな面倒な行事には色々な人たちがいるから、下手すると正体がバレるかもしれないし。
とはいえ、卒業パーティーは重要なイベントだ。その後、ヒロインであるエリアルが贄姫に選ばれ、攻略対象者と苦難を乗り越えていく。それが乙女ゲーム『贄姫になっても恋はしたい』のお話だ。
けれど今のエリアルは平民になっているから、乙女ゲームが開始されるのかすら怪しいところである。
ボクは能天気にそう思いながら、初夏の王都を歩いていた。勿論、隣にはブルーノがいる。ヴァルクにいた時と同じ、平民の恰好をさせているから、王子だとは……まぁ気づかれないだろう。
そう思っていたが、大通りを歩いていると、周りの視線を感じて仕方がない。
貴族令嬢と思われる女性や下町の女性たちからの無遠慮な視線に耐えかねて、ボクはブルーノを連れて、裏道に逃げた。



