魔女ユニティの誤算 ~悪役令嬢の役を降りたら、婚約破棄してきた王子が追いかけてきました~

「当たり前だろう。ユニティが近くにいて、ぐっすり寝られると思っているのか!?」
「……そうなの? 悪かったね」
「いや、そういう意味で言ったんじゃない……あー、まぁアレだ。置いていかれるんじゃないかと思ったんだ。今、ミルドレッドが……そういう状況だろう?」

 何か濁されたような気がしたけど、ブルーノが言った通り、ミルドレッドが危ない状況なのだ。

「分かっているじゃないか。そうなんだ。胸騒ぎがするというか。祝福を与えた者から感じる、特有の反応を感じたんだ」
「祝福……」
「ボクたち魔女が、王族に祝福を与えない理由だよ。王族は命を狙われることが多いだろう? 頻繁に反応が来ていたら、キリがないんだ」
「……魔女たちの言い分も分かったが、どうして父上が俺に祝福を与えてもらいたかったのか。また、祝福を与えられたミルドレッドが必要だったのか、理解できたような気がする」
「祝福の子に害をなせば、ボクたちは気づくし、犯人を許さない。探し出す術も持っている。王族として、これほどいい後ろ盾はいないからね。でもボクたちは政治の道具にされる気も、利用される気もない。だからしないんだよ」

 それでも各国の王族たちは魔女の祝福を得たい。祝福を得た貴族の令息令嬢がいれば、取り入れる。だからミルドレッドを祝福した時、あれだけの貴族が祝いに来たのだ。