恋色ノート



 高校入学を機に始めたバイトももう二ヶ月たった。だいぶ慣れてきて、ここでは素がだせるんだ。


 もっとも、店長が叔父さんっていうのが大きいんだけど。



「花恋(かれん)、今日もお疲れさま」


「うん、僚(りょう)くんもお疲れさま」



 お母さんがずっと"僚くん"って呼んでたのもあって、わたしも小さい頃からずっとそう呼んでいるのだ。


 お父さんとお母さんが亡くなってからは僚くんと2人で暮らしてたんだけど、僚くんが結婚することになったからわたしは出て行こうと決めた。


 ずっとわたしを育ててくれたから僚くんの邪魔はしたくなくて、僚くんと結婚相手の玲(れい)さんはわたしもここにいていいって言ってくれたんだけど、それはやっぱりできなかった。