恋色ノート




 予想通りその声は、昨日少しだけ聞いたその人のもの。


 わたしと住む世界が全く違うような……そう、藤沢くん。


 わたしに振り返らせる時間も与えずにさっさと歩いて行ってしまった。


 外っていうのは……校門とかでいいのかな?それじゃなんの意味もない気がするんだけど……。


 そんなふうに考えながらも昇降口を出て門まで行くと、ちょっと先に、壁にもたれかかってスマホを見てる藤沢くんがいた。


 近づいて控えめに手を振ってみるとわたしに気づいたみたいでスマホをポッケに入れた。




「えっと…これは…」


「目的地一緒なのに別で行くのっておかしくね?」


「いやでも校舎内でもここでもそんな変わんないんじゃ……」


「いいから」