車は途中、所々に渋滞があり、休憩でサービスエリアによると3時間以上かかった。到着してすぐにホテルにチェックインして、それぞれの部屋に別れた。
旭はシングルの部屋に入るなり、ベッドに横たわった。この小説を書いて良いのだろうかと考えた。
そのせいで、昨日の夜は眠れなかった。運転の疲れも手伝って、今になって睡魔に襲われた。白藍の姫との悲しい思い出が夢の中でこだました。
「旭、旭、しっかりするのだ。私のために死ぬでない」
大粒の涙がこぼれ落ち白藍の姫が、横たわった旭の胸で泣いていた。旭は弱々しい手で頭を撫でた。
「白藍、泣かないで。旭は、貴女のために死ねるのは本望です」
「いやじゃ、私のために死ぬな。旭がいないこの世は地獄。旭がいないと白藍は死んだも同然だ」
「いいえ、生きてください。白藍が生きていなければ、旭の存在価値など無いのです」
「死ぬな。旭、旭…」
泣き叫ぶ白藍の姫の声が耳から遠ざかっていく。目をつぶれば死ぬと分かっている旭は、掠れる声で白藍の姫に向かって言った。
「白藍、私は死んでも側にいると思ってください。貴女が命尽きた時は、来世で一緒になりましょう。来世では白藍を必ず探します。それまで待っていて下さい」
「旭とこの世で夫婦になりたい」
「顔を上げて私を見てください」
白藍の姫は旭を見た。旭は白藍の姫の頬に片手を当てて愛しい瞳で言った。
「来世で夫婦になりましょう」
「旭」白藍の姫はまた旭の胸にすがった。
息も絶え絶えの旭は、また白藍の姫の頭を撫でた。暫くして頭を撫でる手が止まった。旭の弱い鼓動が感じられない。白藍の姫は顔を上げ旭の名を呼び続けた。
「旭。嫌じゃ!死ぬでない。旭、旭、旭」
白藍の姫の泣きじゃくる声があたりに響いた。川の音さえ聞こえない。2人だけの時間はもう戻らない。
旭はシングルの部屋に入るなり、ベッドに横たわった。この小説を書いて良いのだろうかと考えた。
そのせいで、昨日の夜は眠れなかった。運転の疲れも手伝って、今になって睡魔に襲われた。白藍の姫との悲しい思い出が夢の中でこだました。
「旭、旭、しっかりするのだ。私のために死ぬでない」
大粒の涙がこぼれ落ち白藍の姫が、横たわった旭の胸で泣いていた。旭は弱々しい手で頭を撫でた。
「白藍、泣かないで。旭は、貴女のために死ねるのは本望です」
「いやじゃ、私のために死ぬな。旭がいないこの世は地獄。旭がいないと白藍は死んだも同然だ」
「いいえ、生きてください。白藍が生きていなければ、旭の存在価値など無いのです」
「死ぬな。旭、旭…」
泣き叫ぶ白藍の姫の声が耳から遠ざかっていく。目をつぶれば死ぬと分かっている旭は、掠れる声で白藍の姫に向かって言った。
「白藍、私は死んでも側にいると思ってください。貴女が命尽きた時は、来世で一緒になりましょう。来世では白藍を必ず探します。それまで待っていて下さい」
「旭とこの世で夫婦になりたい」
「顔を上げて私を見てください」
白藍の姫は旭を見た。旭は白藍の姫の頬に片手を当てて愛しい瞳で言った。
「来世で夫婦になりましょう」
「旭」白藍の姫はまた旭の胸にすがった。
息も絶え絶えの旭は、また白藍の姫の頭を撫でた。暫くして頭を撫でる手が止まった。旭の弱い鼓動が感じられない。白藍の姫は顔を上げ旭の名を呼び続けた。
「旭。嫌じゃ!死ぬでない。旭、旭、旭」
白藍の姫の泣きじゃくる声があたりに響いた。川の音さえ聞こえない。2人だけの時間はもう戻らない。


