書斎で本を読んでいたミリアリアのもとへ、ユージーンは本棚には目もくれず、まっすぐに近づいてきた。かと思いきや、急に思い出したように本棚の前で立ち止まり、目の前の本を手に取る。だが目当ての本ではなかったのか、すぐに棚に戻し、別の本に指を伸ばす。
それを何度か繰り返しながら、硬い表情で本棚を物色していた。
(今日の閣下は少し様子が違うような……? いつもは泰然自若としていらっしゃるのに。もしかして、何かお悩みなのかしら)
そわそわとした気配が隠しきれておらず、視線こそ本棚に固定されているものの、意識がこちらに向いているのは明らかだった。
ちらちらと様子を窺うように横目で見られれば、気にしないほうが無理というものだ。もどかしさが混じった視線に胸がざわつく。
しかし、数分待ってみても、一向に話しかけてくる気配がない。
ここまで言い出しにくい話題ならば、いっそ自分から聞いてしまえばいい。
「あの……閣下? どうされましたか?」
そう思って口を開くと、ユージーンは視線をさまよわせながら答える。
「ああ、いや……。ずっと勉強ばかりでは気詰まりがするだろう。美味しいと評判の茶葉を手に入れたんだ。よかったら一緒にどうかと思ったんだが……邪魔だっただろうか?」
それを何度か繰り返しながら、硬い表情で本棚を物色していた。
(今日の閣下は少し様子が違うような……? いつもは泰然自若としていらっしゃるのに。もしかして、何かお悩みなのかしら)
そわそわとした気配が隠しきれておらず、視線こそ本棚に固定されているものの、意識がこちらに向いているのは明らかだった。
ちらちらと様子を窺うように横目で見られれば、気にしないほうが無理というものだ。もどかしさが混じった視線に胸がざわつく。
しかし、数分待ってみても、一向に話しかけてくる気配がない。
ここまで言い出しにくい話題ならば、いっそ自分から聞いてしまえばいい。
「あの……閣下? どうされましたか?」
そう思って口を開くと、ユージーンは視線をさまよわせながら答える。
「ああ、いや……。ずっと勉強ばかりでは気詰まりがするだろう。美味しいと評判の茶葉を手に入れたんだ。よかったら一緒にどうかと思ったんだが……邪魔だっただろうか?」



