結婚初夜もなく形だけの妻となり、夫婦間の取り決めの契約書も交わした自分たちは、普通の結婚とは違う関係で成り立っている。
契約に基づく結婚なので、普通の妻ではなく契約妻である。言い換えれば、契約が反故にされれば即お払い箱行き確定の立場。けれども、ミリアリアにとって彼は実家から解放してくれた救世主であり、これからの人生を賭して忠誠を誓う相手だ。
「ああ、そうだ。我が家に来てから三ヶ月、だいぶ血色がよくなってきたな。ちゃんと睡眠は摂れているか? 悪夢にうなされることは?」
「おかげさまで毎晩ぐっすり眠れています。快適な睡眠環境を整えていただき、ありがとうございます。寝る前は、閣下に感謝を捧げてから就寝しております」
「そ、そうか……。最初の一ヶ月は、慣れないベッドで眠りが浅いと聞いていたが」
お世話係のメイドや執事から定期的に報告が入っているのだろう。
知らない間に自分の状況が筒抜けであっても、ミリアリアが困ることなんてない。忙しい執務の間に気にかけてくれていたことのほうが純粋に嬉しい。
ミリアリアは頬に手を当て、そっと視線を落とした。
契約に基づく結婚なので、普通の妻ではなく契約妻である。言い換えれば、契約が反故にされれば即お払い箱行き確定の立場。けれども、ミリアリアにとって彼は実家から解放してくれた救世主であり、これからの人生を賭して忠誠を誓う相手だ。
「ああ、そうだ。我が家に来てから三ヶ月、だいぶ血色がよくなってきたな。ちゃんと睡眠は摂れているか? 悪夢にうなされることは?」
「おかげさまで毎晩ぐっすり眠れています。快適な睡眠環境を整えていただき、ありがとうございます。寝る前は、閣下に感謝を捧げてから就寝しております」
「そ、そうか……。最初の一ヶ月は、慣れないベッドで眠りが浅いと聞いていたが」
お世話係のメイドや執事から定期的に報告が入っているのだろう。
知らない間に自分の状況が筒抜けであっても、ミリアリアが困ることなんてない。忙しい執務の間に気にかけてくれていたことのほうが純粋に嬉しい。
ミリアリアは頬に手を当て、そっと視線を落とした。



