休日の昼下がり、ユージーンが珍しく自室を訪れた。
侯爵家当主である彼は休日であっても忙しい。彼が意味もなく、部屋を訪問するわけがない。何の用事だろうと彼を歓迎して迎え、メイドはティーセットを用意するとそのまま部屋を後にした。
二人きりになった室内で、ユージーンは咳払いをして持っていた包みを差し出した。赤いリボンをしゅるりとほどき、薄桃色の可愛い箱をそっと開ける。
「ミリアリア。市でこれを見つけたんだが、受け取ってくれるか?」
紫のガラス細工で形作られた小さなスミレの花が三輪、寄り添うように連なっている。ガラスは花弁は半透明で、光が当たるたびに虹色の光を帯び、ほのかに輝きを放つ。中央には極小の銀の粒があしらわれ、朝露が花弁に残っているような瑞々しさがあった。
華美ではないが、細やかな職人の技が光る一品だ。
「まあ、なんて可愛い髪飾りなのでしょう!」
「気に入ってくれたか?」
「ええ。とても! ガラスで作られたお花が透き通っていて、きらきらして素敵です!」
「……君に似合うと思ったんだ。よかったら、つけてみせてくれないか?」
侯爵家当主である彼は休日であっても忙しい。彼が意味もなく、部屋を訪問するわけがない。何の用事だろうと彼を歓迎して迎え、メイドはティーセットを用意するとそのまま部屋を後にした。
二人きりになった室内で、ユージーンは咳払いをして持っていた包みを差し出した。赤いリボンをしゅるりとほどき、薄桃色の可愛い箱をそっと開ける。
「ミリアリア。市でこれを見つけたんだが、受け取ってくれるか?」
紫のガラス細工で形作られた小さなスミレの花が三輪、寄り添うように連なっている。ガラスは花弁は半透明で、光が当たるたびに虹色の光を帯び、ほのかに輝きを放つ。中央には極小の銀の粒があしらわれ、朝露が花弁に残っているような瑞々しさがあった。
華美ではないが、細やかな職人の技が光る一品だ。
「まあ、なんて可愛い髪飾りなのでしょう!」
「気に入ってくれたか?」
「ええ。とても! ガラスで作られたお花が透き通っていて、きらきらして素敵です!」
「……君に似合うと思ったんだ。よかったら、つけてみせてくれないか?」



