幼なじみの救命士は、再会した初恋の私を今度こそ逃がさない 〜拒否権なしの溺愛同居〜

恋人になってからの遥希は、今まで以上に言動や態度が甘い。
芽依子は嬉しいけれど、気恥ずかしいのもまだあって。
頬がじんわりと赤く染まったまま、違う話題に話を逸らした。

「こんな大きな車を運転するのも大変そう……」
「この四十メートル級梯子車は大型の免許が要るからな。俺も数えるほどしか乗ったことないで」
「え?!遥希、大型免許持ってるの?!」
「バイクも大型あるで」
「はわぁー……」

恋人の新たな一面を発見して、感嘆の声をあげる。  

「そういや、めいは免許持ってるん?」
「一応は……。AT限定の超ペーパーですっ」
「めいらしいな」

軽く笑う遥希に、オレンジの服を着た隊員が声をかける。

「池田士長~捜しましたよ」
「あぁ、悪い。今行く」

軽く手をあげた遥希は、名残惜しそうに芽依子を見る。

「ごめん、行ってくるわ」
「うん、あたしもいろいろ見てくるっ」
「十五分後くらいに、救急車前でイベントあるからおいで。俺、担当やし」
「絶対行くっ!!頑張ってね遥希」

嬉しそうに笑いながら、小さくガッツポーズをしてエールを送る芽依子。
可愛いくていじらしい恋人に、遥希の心臓は鷲掴みされ理性が擦りきれそうになる。

「行ってきます」
 
遥希は一歩踏み出しかけて、ふっと足を止めた。
振り返ると、凛々しい表情のまま、その指先が芽依子の唇をなぞっていく。 
まるでキスをされたみたいに、僅かに甘く疼く。 
置いていった熱に、今度は芽依子の胸がぎゅっと軋んだ。

「っっ……不意打ち、ずるいっ」