木枯らし1号が吹くか吹かないか。
そんな秋から冬に移ろいはじめた、よく晴れた日曜日。
芽依子は、恋人が働く消防署へやって来た。
「わぁ~、すごい人っ」
今日は遥希たちの消防署で【消防フェスティバル】が開催されている。
子どもを連れた家族や、カメラを手にした人など、多くの人々で賑わっている。
「わぁ……近くで見ると消防車って大きい」
芽依子の声が、思わず漏れ出た。
真っ赤な車体に大きな梯子が搭載されている。
普段でも遠目にしか、それもごく稀にしか見ない車両だ。
あまり至近距離で、しかもまじまじと見る機会も無い。
(遥希も消防車に乗ってたことあるよね)
普段は救急車だが、この梯子車で出動する遥希の姿を想像してみる。
(だめだ……カッコよすぎる以外、言葉が出てこないっ)
「誰のなんの姿、想像してるんかなぁ~?」
「ふひゃぁっ」
背後から、というより耳元に低く甘い声。
思わず芽依子の肩が、小さく跳ねた。
「口元緩んでるでぇ?なぁ、めい」
「っ……遥希!」
耳を押さえながら振り返ると、ライトグレーの救急隊服に身を包み、制帽を被った遥希が悪戯っぽく笑う。
仕事中の凛々しい姿に、芽依子はまた見惚れてしまった。
「ビックリしたっ……もう」
「可愛い顔して見上げてるからやで」
そんな秋から冬に移ろいはじめた、よく晴れた日曜日。
芽依子は、恋人が働く消防署へやって来た。
「わぁ~、すごい人っ」
今日は遥希たちの消防署で【消防フェスティバル】が開催されている。
子どもを連れた家族や、カメラを手にした人など、多くの人々で賑わっている。
「わぁ……近くで見ると消防車って大きい」
芽依子の声が、思わず漏れ出た。
真っ赤な車体に大きな梯子が搭載されている。
普段でも遠目にしか、それもごく稀にしか見ない車両だ。
あまり至近距離で、しかもまじまじと見る機会も無い。
(遥希も消防車に乗ってたことあるよね)
普段は救急車だが、この梯子車で出動する遥希の姿を想像してみる。
(だめだ……カッコよすぎる以外、言葉が出てこないっ)
「誰のなんの姿、想像してるんかなぁ~?」
「ふひゃぁっ」
背後から、というより耳元に低く甘い声。
思わず芽依子の肩が、小さく跳ねた。
「口元緩んでるでぇ?なぁ、めい」
「っ……遥希!」
耳を押さえながら振り返ると、ライトグレーの救急隊服に身を包み、制帽を被った遥希が悪戯っぽく笑う。
仕事中の凛々しい姿に、芽依子はまた見惚れてしまった。
「ビックリしたっ……もう」
「可愛い顔して見上げてるからやで」



