あの日、君と見た桜色

お姉ちゃんは迷うことなくこう言った。
「桜、あなたが決めなさい。」
お姉ちゃんは泣いていた。悪いのは私なのに。
延命治療は受けたくない。どうせ余命が伸びても病院で辛い日々を送るのは嫌だ。普通の生活をしたいの。
「わかったわ」
お姉ちゃんはしっかり受け止めてくれた。いつだってそうだった。お姉ちゃんを一人にさせちゃう病の神様にお姉ちゃんはいっつも私を助けてくれる。
「でも違う学校がいいの。莉緒とは離れることになるけど」
「もちろん。」
「私はテニスのペアで優勝したんだよ。でもそんな有名人が倒れたってなったら怪訝に思われるよ」