あの日、君と見た桜色

「うわぁうわぁぁん。」
怖い怖いどうしてこうなったの。わたしは普通じゃないから?。
「親に捨てられた奴に近づくな」
「そーだ。そーだ。」
「これが欲しいのかよ。」
そう言ってやつが手に持ったのはお気に入りのキーホルダーだった。
「クックッ。」
キーホルダーは雨で濡れた砂場に落として、踏んづけられて粉々になった。
悲しみに暮れた私を助けてくれたのは彼だった。
「何やってんだよ。」
私をいじめていた男の子は彼に怖気ついたのかこの場から駆け出した。
「大丈夫か?。安心しろ、ずっと一緒にいる、ずっと守るから。」
それが彼との出会いだった。
それから私達は互いの名前は教えずに桜の下で遊んだ。
でもそんなある日、彼が来なくなった。最初は風邪だと思ったけど何日も、何日も来なかった。お姉ちゃんが引っ越ししたって言うまで何か事情があるんだ、そう思っていた。いやそう信じていた。彼がいないということを認めたくなかった。