はじめてをくれた君と、最後を選んだ君



先輩と別れて、私は、逃げるみたいに遊び始めた。


自分の"弱さ"を隠すみたいに、毎日誰かと遊んで、笑って。


考えたくないことから、目を逸らすために。


毎日誰かと会って、笑って、忙しくしてないと、


壊れそうだった。





一人になった瞬間、考えちゃうから。






そしたら、一年の教室を通るだけで


「乃々華先輩、今日も超かわいい……!」


「のんちゃんー!」「乃々華ちゃん、マジ天使」


なーんて声が、あちこちから聞こえてくる。


男子だけじゃない。女の子たちからも、


「乃々華先輩!写真撮ってください!」


って好きでもない人に囲まれて、


適当に笑って、適当に返して。


そうしてる間だけは、


 (なにも考えなくていい)


でも、
一人になった瞬間、急に静かになる。



さっきまでの笑い声が嘘みたいに消えて、


残るのは、自分の呼吸の音だけ。


  (……あ、まただ)


頭に浮かぶのは、結局シオン先輩で。



「ほんと、最悪」



忘れたいのに、
全然、消えてくれなかった。





「のんのん、無双しすぎな?笑」


って沙羅に呆れられても、私は適当に笑って返した。



心の中はずっと空っぽなのに、満たしてるフリをしてるだけ。






そんなとき、