はじめてをくれた君と、最後を選んだ君


───翌日、廊下



「シオン先輩!」


女子たちが駆け抜ける。


「昨日の試合かっこよかったです!」


「写真一緒に撮ってもいいですか?」


「ありがと」


「きゃー!!!」



少し困ったように笑って、ちゃんと一人一人に優しく返してる。





「シオン先輩だって人気者じゃん」


  小さく呟いた。





私と目が合った瞬間、先輩の顔つきが変わった。


人混みを無視して、先輩がこっちへ歩いてくる。


「乃々華」


名前を呼ばれる


「あとで少しだけ時間いい?」


周りの女子たちの悲鳴が上がる。





モテてる人。有名でかっこよくて、

普通なら嬉しいはずなのに……。