好きになった人は、みんなのアイドルで 2

ーー悠太郎サイド

「次はいつ韓国行くんだっけ」
ベッドの中でくっついてると、紬ちゃんがポツリと話し出す。

「……明後日」
「そっか。また見送り行く」
「ありがと」

紬ちゃんが抱きついてくる。
……なんだろう、この可愛い生き物は。
愛おしくて頭を撫でる。

「ねえ、悠太郎くん韓国語喋れるんでしょ」
「まあ日常会話くらいなら」
「ちょっと勉強してみようかと思ったんだけどさ、やっぱ難しいね」

……え?紬ちゃん、K-POPも韓流ドラマも興味無いじゃん。

「え?韓国語勉強するの?」
「だって悠太郎くん韓国でデビューするんでしょ?韓国語分かんないと困るじゃん」

……この子は、どこまで俺のことを考えてくれているんだろう。
当たり前のように言う紬ちゃんが嬉しい。
俺との未来を考えてくれてるみたいで、ちょっと照れる。

「なにそれ、ちょっと嬉しいな」
「ねえ、なんか韓国語喋って」

「여기 있는 사람은 내 제일 소중한 사람이야.」
(ここにいる人は俺の一番大事な人なんだ)

韓国語始めたばかりなら、聞き取れないよね。
……恥ずかしくて、日本語じゃ言えないから。

「え?なんて言ったの?もっと簡単なの喋ってよ」
「ん?俺の好きな食べ物は唐揚げです、って言ったの」
素知らぬ顔で誤魔化す。

「……ほんと?ほんとは私の悪口とかじゃない?」

「悪口なんか言うわけないじゃん」
……悪口なんて。1個も思いつかないよ。

おでこにキスをすると、仕返しみたいに唇にキスをされた。

紬ちゃんは、俺の一番大事な人だよ。