好きになった人は、みんなのアイドルで 2

「先、お風呂どうぞ。タオル置いとくね」
泊まってく?って聞いたのは私だけど、
ほんとに泊まるんだと思うと緊張する。

「ありがと」

悠太郎くんがお風呂に入ってる間、一人で悶々とする。
(え?一緒に寝るの?同じベッドで?……無理無理、眠れない。)

「お風呂ありがと」
「あ、ドライヤーここに置いとく。私も入ってくる」

湯船に浸かってないのに、もうのぼせそう。

お風呂から出ると、悠太郎くんが「ここおいで」と呼ぶ。
「なーに?」と近付くと、
「乾かしてあげる」とドライヤーを構える。

え、そんなの、ずるい。
「髪長いから大変だよ?」と聞くと
「いいの。やってみたかったの。」と悠太郎くんが言う。

「熱くない?」
「大丈夫」

髪を梳かす悠太郎くんの手が優しい。
初めて乾かされるのに、落ち着く。

「はい、乾きました」
「……ありがと」
振り向いてキスをすると、
「え?ドライヤーしたら紬ちゃんからキスしてもらえんの?やば」
って喜んでる。

幸せ。ずっとこんな日が続けばいい。
せめて、日本にいる日だけでも。