好きになった人は、みんなのアイドルで 2

ーー悠太郎サイド

「紬ちゃんの家だ!日本に帰ってきた感じする!」
「……私の家、そんな日本っぽい?韓国のお家ってそんなに違うの?」

首を傾げる紬ちゃんが可愛い。
そういうことじゃなくて、紬ちゃんに会いたかったの。

「ねえ、今日お味噌汁?良い匂いするんだけど」
「うん、日本食食べたいかなって思って。今日はご飯にした」
「紬ちゃん、やっぱ天才。俺のこと分かってる。大好き」
久々に会えて浮かれてるのが自分でも分かる。
でももう、どうしようもない。

「荷物、広げていいよ。お洗濯もしていいし」
「いや、大丈夫。家帰ってからする」
……一緒に住みたい。とか一瞬考えちゃった。
ナシナシ、今の無し。

「今日は唐揚げにしてみました」
唐揚げ?俺が好きって言ったの、覚えててくれた?
しかも、卵焼きとおひたし、漬物まである。
……さっき撤回したけど、やっぱり一緒に住みたい。
これ毎日食べたい。結婚して、紬ちゃん。

「いただきます」
韓国にいる間、節制してたことなんて忘れて唐揚げにかぶりつく。
「……っ、うっま……」
店の唐揚げより、親の唐揚げより、紬ちゃんの唐揚げが美味い。
優勝。この世の唐揚げで1番美味い。

「卵焼きもうま……味噌汁もうま……ご飯の炊き方まで天才……」
思ったことを言ってるだけなのに、
「褒めすぎ。これ以上何も出てこないよ」
って照れてる。

ーー
「やばい、美味すぎた」
「紬ちゃんと一緒に住んだら、飯が美味すぎて俺太ると思う」
つい笑いながら言ったら、
紬ちゃんがハッとした表情をする。

「ご、ごめん……!アイドルは、食生活も気を付けなきゃだよね!わーごめん、お腹いっぱい食べてほしくて……」
ダメだ、アイドルの彼女としてこんなんじゃダメだ、と紬ちゃんが呟いている。

「大丈夫、韓国で節制してたから。今日はチートデイ。」
「今日も美味しかった。ありがと」

「あれだよね、高タンパク低カロリー。大丈夫、私できるから。ごめん、ちゃんとするから」
と真剣な顔をする紬ちゃん。

……好きすぎる。
席を立って、後ろから抱き締める。
「気にしなくていいから。てか、気にしてごはん食べなきゃいけない時は言うから。だから、また唐揚げも作って」

「……ほんとに?」
振り向いて見上げてくる紬ちゃんが可愛い。

キスをしたら、胸を軽く叩かれた。