好きになった人は、みんなのアイドルで 2

「あ、悠太郎くん」
紬ちゃんが大学の廊下で声を掛けてくれる。
「紬ちゃん、おつかれ」

「今日さ、バイト何時まで?」
「……22時だよ」
紬ちゃんが少し言い淀む。
(ん?どうかした?)
「じゃ、いつもどおり碧と練習してから行くね」

「彼女とイチャイチャしてると、次の授業遅れるよぉ」
美桜ちゃんがすれ違いざまに声を掛けてくる。
なんか最近、こんな感じなんだよな。

「うん、美桜ちゃんありがと」
と答えて紬ちゃんに向き直る。

「なんか、いっつもこんな感じ」
紬ちゃんが気にしないように笑ったけど、
紬ちゃんの表情は硬かった。
……また俺、なんかしたかな。