好きになった人は、みんなのアイドルで 2

待って、悠太郎くんが、家に来る。
昨日帰ってきて部屋は全部掃除した。

今から買い物に行って、
じゃじゃ麺だけじゃ味気ないから ……って、
私なんでじゃじゃ麺食べたことある?とか聞いちゃったんだろ。
せっかくならもっとなんか得意料理とか……
いや待って、私の得意料理ってなに!?

実家でお母さんと一緒に作ったなますと、
あと、軽く漬けた白菜。
どっちも、派手じゃないけど、ちゃんと美味しいはず。

うん、大丈夫。
そわそわしながら時間になるのを待つ。

ーー
悠太郎くんが乗るよって言ってた電車の時間に合わせて来たのに、悠太郎くんは来ていた。
「1本前に乗っちゃった」
……なんで、いっつも私より先に来るの。

「ねえ、ほんとに大荷物」
悠太郎くんが持ってる紙袋を見て笑うと
「姉ちゃんがつむぎちゃんに持ってけってうるさくて」
と笑う。
「実家ってそういうもんだよね」
と答えてから、急に不安になる。

「……ねえ、じゃじゃ麺食べる?って聞いたけど、ほんとにじゃじゃ麺で良かった?」
「うん、調べたら盛岡名物なんでしょ?食べたことないから楽しみ」
と悠太郎が笑う。
「じゃあ、おもてなしさせていただきます」
少しふざけると
「よろしくお願いします」
と悠太郎くんが頭を下げてくる。

笑って喋っていたらあっという間に家に着く。
……待って、めちゃくちゃ緊張する。
「散らかってる部屋だけど、どうぞ」
「……お邪魔します」

悠太郎くんが、初めて家に来た。