好きになった人は、みんなのアイドルで 2

「化粧めんどくさいからマスクしてく」
「すっぴんでも可愛いけど」
「……そういうの、いいよ」

ちょっと嬉しいけど。

手を繋いでコンビニまで歩く。
数日ぶりの外は、ちょっと疲れる。
まだ少し熱があるから、やっぱり本調子じゃない。

「大丈夫?」
「……ちょっと疲れた。おぶってもらおうかな」

「いいよ」
すぐに悠太郎くんがしゃがむからびっくりする。

「え、いい、大丈夫」
「ほんとにー?」
立ち上がった悠太郎くんの歩くスピードが、さっきより遅くなる。
……ほんと優しい。大好き。

ーー
アイスを食べ終わると
「紬ちゃんに、お土産あるよ」
小さな布の袋を渡される。

「え?なに?」
開けると、小さな黄色い石が埋まったピンキーリング。
「え、かわいい」

「見て。お揃い」
悠太郎くんが自分のを見せてくれる。

「えー!お揃いなの?」
なにそれ。嬉しい。

「これ、シトリンっていう石で、希望とか幸運とかって意味があるんだって」
「……紬ちゃんは、左手につけて」

「左?」
「そう、左は絆とか縁って意味があって、右は自信。俺は右につける。どっちもお守り。」

へえ、嬉しい。そんな意味があるんだ。
付けようとすると、貸して、と指輪を取られる。
「手出して、左手」

素直に左手を出すと、指輪をつけてくれる。
「……薬指は、空けといてね」

……え?なにそれ、プロポーズ?

悠太郎くんを見ると、めちゃくちゃ照れていた。
「……ごめん、今のナシ。恥ずかしすぎた」

「空けとく。待ってる」

光にかざすと、シトリンがきらっと光った。
……お守り。
ありがとう。一生大事にする。