全部奪われた私を拾ったのは極道でした

 奥の部屋に通される

 畳の部屋だった

要:「座れ」

柚葉:「……はい」

 言われるまま、正座する

 手が震えているのが分かる

要:「名前」

柚葉:「え……?」

要:「お前の名前だ」

柚葉:「……柚葉、です」

要:「そうか」

 それだけ

 興味があるのかないのか、分からない

要:「腹、減ってるだろ」

柚葉:「……え?」

 予想外の言葉に、顔を上げる

要:「顔に出てる」

 そう言って、部屋を出ていく

柚葉:「……」

 ぽつんと一人、残される

 怖い