全部奪われた私を拾ったのは極道でした

柚葉「……はい」

何度も繰り返す

不器用でも、止まらない

隼人(……なんでだよ)

気づけば、目で追っていた

柚葉「……っ」

また転ぶ

隼人「おい、大丈夫か」

柚葉「……大丈夫です」

すぐに立ち上がる

隼人「無茶すんなって」

柚葉「……止まりたくないんです」

隼人「……」

柚葉「ここで止まったら、
   また、何も守れないから」

その目は、真っ直ぐだった

隼人(……あー、これか)

胸の奥が、少しだけ痛む

隼人(気づきたくなかったな)



一人、外に出る