全部奪われた私を拾ったのは極道でした

※隼人Sideです

夕方

庭の隅

隼人「そこ、力入りすぎ」

柚葉「……っ、はい」

軽く手首を掴んで、角度を直す

隼人「こうやって、相手の力、流せ」

柚葉「こう、ですか?」

隼人「そう、それでいい」

少しずつ形になっていく動き

最初は何もできなかったのに

隼人「……」

その姿を、じっと見る

隼人(変わったよな)

転びそうになった体を、咄嗟に支える

柚葉「すみません」

隼人「謝んなって」

柚葉「……でも」

隼人「いいから、立て」

手を離す

隼人「ほら、もう一回」