全部奪われた私を拾ったのは極道でした

莉愛「……っ、何言ってんの?
   全部、私のだったじゃん!
   親も、友達も、彼氏も。全部くれたじゃん」

柚葉「……あげてたんじゃない、諦めてただけ」

莉愛「……」

柚葉「でも、もう違う。私は、私のものを選ぶ」

まっすぐ見据える

莉愛「……ムカつく。
   何それ、誰のせい?どうせそいつでしょ?」

要に視線が向く

莉愛「ねぇ、あんた
   お姉ちゃん返してくれる?」

要「断る」

莉愛「……は?」

要「こいつは、俺が決めたわけじゃねぇ。
  自分でここにいる」

莉愛「……そんなの関係ない。お姉ちゃんは――」

柚葉「違うって言ってるでしょ」

被せるように言う

莉愛「……っ」

柚葉「私は、もうあんたの『もの』じゃない」

莉愛「……」

柚葉「誰にも、奪わせない」

静かに言い切る