全部奪われた私を拾ったのは極道でした

夕方

空気が、いつもと違った

隼人「来るな、これ」

悠真「ええ、間違いなく」

柚葉「……」

胸がざわつく

嫌な予感は、外れない



ゆっくりと近づく足音

聞き慣れた声

莉愛「ねぇ、お姉ちゃん」

柚葉「……っ」

体が強張る

でも――逃げない

要「行くな」

柚葉「……」

一瞬だけ、迷う

柚葉「行きます」

要「……」

柚葉「ちゃんと、自分で終わらせたい」