全部奪われた私を拾ったのは極道でした



事務所の空気は、昼とは別物のように張り詰めていた

柚葉「……」

部屋の隅で座りながら、今日の出来事を思い返す

知らない男たちに囲まれた恐怖

隼人さんと悠真さんの動き

そして――

要の言葉

『もう大丈夫だ』

柚葉「……」

胸の奥が、じんわり熱くなる

でも同時に――

柚葉「……守られてばっかりじゃ、嫌だ」

ぎゅっと手を握る

コンコン

要「入るぞ」

柚葉「……はい」

襖が開き、要が入ってくる

要「まだ起きてたか」

柚葉「……はい」