全部奪われた私を拾ったのは極道でした

ぎゅっと、服を掴む

柚葉「……逃げたくない」

小さく、呟く



莉愛「……今日はいいや」

ふっと笑う

莉愛「でもさ、絶対、取り戻すから」

要「……」 

莉愛「お姉ちゃんは、私の『もの』なんだから」

その言葉を残して、足音が遠ざかる

しばらくして

要さんが戻ってくる
扉が開く

柚葉「……っ」

思わず顔を上げる

要「もういねぇ」

柚葉「……はい」

声が少し震える

要「怖かったか」

柚葉「……少しだけ」

嘘だった