全部奪われた私を拾ったのは極道でした

その時

廊下の向こうで、ざわつく声

組員A「おい、外……」

組員B「マジかよ……」

柚葉「……?」

少しだけ、不安になる

隼人「柚葉」

柚葉「……隼人さん?」

隼人「部屋、出んなよ」

柚葉「え……?」 

隼人「ちょっと面倒なの来た」

柚葉「……面倒?」

隼人さんは一瞬だけ言葉を濁して――

隼人「知り合い、かもな」

柚葉「……っ」

胸が、嫌な音を立てる



遠くから聞こえる、聞き慣れた声

莉愛「ねぇ〜、いるんでしょ?お姉ちゃん」

柚葉「……っ」