「気をつけて帰れよー。」
補習――といっても丸つけを忘れていたところの丸つけだけをして、島田にチェックしてもらってOKをもらったので、僕はそそくさと化学室を後にする。
その間に島田の手元にあるお菓子はかっぱえびせんからチーズ味のじゃがりこに変わっていた。
原因不明のため息をそっと廊下に落とし、昇降口で靴を履き替えて正門に向かう。
しばらく歩いてコンビニが見えてきた頃、ポケットに入れていたスマホがブルブルと連続して震えた。
【悠 15件のスタンプ】
通知をタップしてLINEのトーク画面に移動すると、【アホ】【なんだやんのか?】【強いお薬出しときますね】のスタンプが容赦なく送りつけられてくる。
通知の嵐が止んだと思ったら、今度はインスタのストーリーのスクショが送られてきた。
【おりみやさんのやつ。6組の子と遊んでるらしい 混ざってこいよ】
悠が送りつけてきたスクショを確認する。
癖っ毛ボブの女子と、ストレートヘアの女子――織宮さんの自撮りの上に【花耶と遊んだ!】というシンプルな文字。
【混ざれるわけないやろ てかなんでストーリーのスクショ持ってるん?】
【俺とおりみやさん、インスタ相互】
ヤケクソで投下した僕の素朴な疑問は3秒で解決し、そのアンサーは僕にとってあまりにも重すぎた。



