近くにいるための嘘

やっと大学が始まった。
悠太郎くんに会える。

「悠太郎くんっ!おはよ〜」
後ろから腕を絡めて覗き込むと、
「美桜ちゃん、久しぶり。元気だった?」
と悠太郎くんが笑ってくれる。

……うん、大丈夫。
この笑顔さえあれば、他にはなんにも要らない。

そう思ってたのに。

お昼休み、学食で悠太郎くんと紬ちゃんが喋っていた。

……いつの間に、そんなに仲良くなったの。
……ねえ、悠太郎くん、そんな顔しないでよ。

知らない顔だった。
あんな顔して笑うなんて、知らなかった。

……嫌だった。

ねえ、悠太郎くん、こっち見てよ。