君がくれた、この声で。

「ねぇ、それ、まだ持ってるの?」

その声に、私は反射的に肩をすくめた。

机の上に置かれた筆箱が、ほんの少しだけ揺れる。

ただそれだけなのに、周りから小さな笑いがこぼれた。

...........まただ。

何も大声で怒鳴られているわけじゃない。
殴られるわけでもない。

それなのに、この場所はずっと息がしづらい。

「白石さん、聞いてる?」

顔を上げられないまま、小さく頷く。

正解が分からないから、とりあえず合わせるしかなかった。

それが1番安全だから。