毎朝7時、君に会うために

毎朝7時、同じ電車に乗る。

ホームに流れる発車ベル。
みんな眠そうで。

いつもと変わらない景色だった。

『3番線、電車が参ります————』

この声も、もう聞き慣れちゃった。

私はいつも、一番端の車両に乗っている。

「はぁ......!」

今日はあくびが止まらない。

イヤホンを取り出して、耳につけた。

周りの音は何も聞こえなかった。

私はいつも白線ギリギリに立つ。

『足元にお気をつけください』

そして、いーっつも、少し斜め前に、1人の車掌さんがいる。

誰にも特別な視線を向けることなく、ただ真面目に仕事をしていた。

でも、なぜか目が離せない。

「........」

電車に乗った。

だいたいは座れない。

『3番線、扉が閉まります。ご注意ください』

扉が閉まって、電車が動き出す。

チラッと少しだけ、前を見ると、やっぱりいる。

あーーもう!!

かっこいい!!!

仕事に真面目でツンツンしてる感じもいい!!

「あっ.......」

やっばい!目合った!!どうしよう、頷く?とりあえず頷く?

「どーも....」

ニコッと頷くと、彼は素っ気ない態度を取った。

なーんか冷たい。

なんか相槌くらいしてくれてもいいのに。

『次は、柏田駅、柏田駅。お出口は、右側です』

あーあ。もうすぐ着いちゃう。

今日もこれで終わりかー。

電車は駅で減速し、停まった。

『柏田、柏田』

私は小さいため息をついた。

最後に一度だけ、もう一度だけ見てから————

彼は扉から出て、周りを指さしていた。

何やってるんだろ。

あ、また目合った!

今度こそ!!

ニコッとね。愛想よく愛想よく.......

『3番線、電車が発車します』

扉が閉まった。

まーたあの顔した!!

いっつもあの顔しかしないじゃん。

「次は.......月曜日、か」

結局、今週も終わっちゃった。

当たり前だけど、進展なんて期待してないし。

でも目が合うだけでこんなにもドキドキする。

この気持ちの行先、どうすればいいのー!!!!