私もう、わかんない。〜私の王子様は、どっち?〜

慌てて顔を上げて、そこで初めて俺がぼーっとしていたことに気づく。もう周りは雑談を始めていた。

状況が飲み込めないまま、とりあえず答えないとまずいと思い、



「ん、芝山里奈だろ、里奈。」



という。

いきなり呼び捨てしたのは良くなかったかな。

好感度下がった?それは避けたいのだが。

なんとなくでスルーしてくれたら良いんだけど。

そう、願っていると。



「うん!」



満面の笑みで里奈が答えた。

・・・よし、ちゃんとスルーしたな。

こういうちょっと天然なところもいいっていうか、可愛いっていうか・・・。

俺は、俺の心のなかに芽生えている気持ちに、昔から嘘はつけていない。

ずっと、気持ちは正直に、でも行動は正直じゃない。

喧嘩したり、悪口言ったり。