まさかきみがそうだったなんて、知らなかったんだよ。

里奈。俺に気づかないのか?

俺は里奈へそういう思いを込めて視線を送ったが、里奈に届く気配はない。

今は隣の女子と楽しそうに話している。

さすが里奈だな。もう友達できたのか。

やっぱそういうところは昔から変わらないな・・・。

俺と里奈は幼馴染だ。

昔からよく遊んでいた。

でも、俺に気づく気配はない。

・・・当然だ。

俺は当時、里奈に最低なことをしたのだから。

俺は里奈が嫌いだなんて言うつもりはなかった。

というか、むしろ里奈のことが好きだった。

・・・いや、好きだ。

だから、俺を問い詰めてきたあいつらに俺の想いがバレていて焦ったんだ。

だから、咄嗟に嘘をついた。

言った瞬間に後悔したよ。

嫌いだっていうのにとっても勇気が必要だったから。

それに、最悪だったのはそれを里奈が聞いていたこと。

嫌いだって言った瞬間に、小さい足音が聞こえて、振り向くと里奈が走っていくところが少し見えた。