星に願う君を

―土曜日。

考えてみれば昨日は入学式で「また明日」なんて彼女は言っていたけど昨日は会わなかった。




―「駅前、10時。」


家に帰って冷静になった俺は思い出した。

女子と出かけたことが1度もないことに…。



お風呂、歯磨き、寝る前…。

ずっと調べていた結果、何とか持ってる服でコーディネートを完成させた。



―9時45分。

待ち合わせ場所の○○駅。

彼女はまだ来ていない。


「わぁ、早いね。

おはよ。ごめん待った?」

「たまたまだよ。

待ってないよ、ちょうど今着いたとこ。」


ほんとに着いたとこだしな。


「ふふ、そっか。」


彼女はどこか嬉しそうに笑う。

そして、今出てきた駅と反対方向を指さして…


「バス乗りたいからこっち。」


と言って歩き出した。


「ん、わかった。」

「今日ね~、お花見したいの!」

「お花見…。」

「そうそう、桜並木とか、桜がたくさん咲いてるとこあるんだって。」


そう言って、スマホの画面を見せてくる。


「ほんとだ。…この広場だと屋台とかも出てたりね。」

「屋台!綿あめあるかな~。」


そう言いながら彼女は、軽い足取りでどんどん進んでいく。

意外と歩くのが早い。


「この時期だし、土曜日だし人多そうだね。」

「だね~。」



そのまま俺たちはバスに乗り、彼女の目指す目的地へ向かった。