好きになった人は、みんなのアイドルで

ーー悠太郎サイド

「原因、多分だけどさ、美桜ちゃんだよ」
蓮が言いにくそうに話し始める。
「学祭で、俺らがつむぎちゃんと仲良さそうに喋ってたの、面白くなかったっぽい」

「……え?」

「美桜ちゃん、友達多いからさ、自分の推しに手出されたみたいなこと皆に話してたらしい」
「つむぎちゃん、なんか聞いちゃったんじゃない?気にしそうだし」
「分かる、パンくれた時も気遣い屋って感じだった」

「……美桜ちゃんと、話してくるか」
「でもそれ、美桜ちゃんもっと面白くないでしょ。つむぎちゃんの話されたら」
「確かに……でもじゃあ、どうしたらいいわけ?紬ちゃんはカフェでも話してくれないし……」
「人の噂も四十九日ってやつだろ」
「七十五日な。その前に紬ちゃん倒れちゃうよ。顔色とかめっちゃ悪くて……痩せた気もするし」

「LINE知ってるんでしょ?送ってみればいいじゃん」
「……見てくれるかな」
「見てくれなかったらまたその時考えればいいじゃん。」
「そうなんだけどさ……」

何度も送ろうとして消したメッセージをまた打って、
送信ボタンを押せないまま画面を閉じた。