バイト先のカフェに出勤すると、先輩たちが騒いでいた。
「ボタン押しても出ない?」
「出ません!」
「あー店長に電話!なんでこういう日に限って店長いないの……」
「お疲れ様です、何かあったんですか?」
「エスプレッソマシンの調子が悪くて……
ごめん、エスプレッソ使うもの今は提供できないからレジで謝ってちょうだい」
「分かりました」 「えっと、エスプレッソ使うものって……」
「カフェラテでしょ、カフェモカ、キャラメルラテ……」
(今日、ゆうたろうくん来るかな。)
(アイスカフェラテできないよ)
「え、今カフェラテできないの?じゃあいいです」
「キャラメルラテ……あ、できないんですか」
レジでお客さんに聞かれる度に
「申し訳ありません!」と頭を下げる。
カランカラン。ドアが開く音。
(あ……ゆうたろうくん。)
いつものとおりイヤホンを片耳外してレジに来る。
ゆうたろうくんが注文するより先に思わず口に出ていた。
「申し訳ありません!」
「本日エスプレッソマシンが故障していて、アイスカフェラテが作れません!」
一瞬、ゆうたろうくんが驚いた顔をする。
「えっと、じゃあ……あ、札が貼ってないやつならできるんですね」
ゆうたろうくんがメニューを見る。
「じゃあ、ロイヤルミルクティーお願いします」
「かしこまりました!」
ロイヤルミルクティーを渡す。
「ありがとうございます」
今日も目を見てお礼を言ってくれた。
ーー悠太郎サイド
練習終わり。
(カフェ、寄ってこうかな)
(考えるのめんどくさいし、いつものアイスカフェラテでいいや)
レジに立つと
「申し訳ありません!」
「本日エスプレッソマシンが故障していて、アイスカフェラテが作れません!」
(え、俺まだ何も言ってないんだけど)
「えっと、じゃあ……あ、札が貼ってないやつならできるんですね」
メニューを見る。どうしようかな……
「じゃあ、ロイヤルミルクティーお願いします」
「かしこまりました!」
(俺の注文覚えてた?確かにまあまあよく来てるか)
顔を見ると、うん、なんかよくいる気がするこの子。
(でもまあ、今日あれ何回も言ってたんだろうな。)
(さすがに覚えてたわけじゃないか……。)
(……いつも同じ注文してると覚えられるもんなのかな……。)
カウンターでロイヤルミルクティーを受け取る。
レジで俺の次に来たおじさんが怒鳴っている。
「なんでカフェラテができないんだ!」
「申し訳ありません、エスプレッソマシンの不調で」
「けしからん!コーヒー屋だろ!」
「申し訳ありません、ブレンドか、こちらのメニューでしたら現在提供できます」
「ふん、違う店に行く」
「たいへん申し訳ありませんでした……!」
(あの子も大変だな)
(大学生かな……俺と同じくらい?)
初めてちゃんと顔を見て気付く。
(……あれ、あの子結構かわいいな)
初めて頼んだロイヤルミルクティーも、美味しかった。
たまにはいつもと違うのも、ありだな。
「ボタン押しても出ない?」
「出ません!」
「あー店長に電話!なんでこういう日に限って店長いないの……」
「お疲れ様です、何かあったんですか?」
「エスプレッソマシンの調子が悪くて……
ごめん、エスプレッソ使うもの今は提供できないからレジで謝ってちょうだい」
「分かりました」 「えっと、エスプレッソ使うものって……」
「カフェラテでしょ、カフェモカ、キャラメルラテ……」
(今日、ゆうたろうくん来るかな。)
(アイスカフェラテできないよ)
「え、今カフェラテできないの?じゃあいいです」
「キャラメルラテ……あ、できないんですか」
レジでお客さんに聞かれる度に
「申し訳ありません!」と頭を下げる。
カランカラン。ドアが開く音。
(あ……ゆうたろうくん。)
いつものとおりイヤホンを片耳外してレジに来る。
ゆうたろうくんが注文するより先に思わず口に出ていた。
「申し訳ありません!」
「本日エスプレッソマシンが故障していて、アイスカフェラテが作れません!」
一瞬、ゆうたろうくんが驚いた顔をする。
「えっと、じゃあ……あ、札が貼ってないやつならできるんですね」
ゆうたろうくんがメニューを見る。
「じゃあ、ロイヤルミルクティーお願いします」
「かしこまりました!」
ロイヤルミルクティーを渡す。
「ありがとうございます」
今日も目を見てお礼を言ってくれた。
ーー悠太郎サイド
練習終わり。
(カフェ、寄ってこうかな)
(考えるのめんどくさいし、いつものアイスカフェラテでいいや)
レジに立つと
「申し訳ありません!」
「本日エスプレッソマシンが故障していて、アイスカフェラテが作れません!」
(え、俺まだ何も言ってないんだけど)
「えっと、じゃあ……あ、札が貼ってないやつならできるんですね」
メニューを見る。どうしようかな……
「じゃあ、ロイヤルミルクティーお願いします」
「かしこまりました!」
(俺の注文覚えてた?確かにまあまあよく来てるか)
顔を見ると、うん、なんかよくいる気がするこの子。
(でもまあ、今日あれ何回も言ってたんだろうな。)
(さすがに覚えてたわけじゃないか……。)
(……いつも同じ注文してると覚えられるもんなのかな……。)
カウンターでロイヤルミルクティーを受け取る。
レジで俺の次に来たおじさんが怒鳴っている。
「なんでカフェラテができないんだ!」
「申し訳ありません、エスプレッソマシンの不調で」
「けしからん!コーヒー屋だろ!」
「申し訳ありません、ブレンドか、こちらのメニューでしたら現在提供できます」
「ふん、違う店に行く」
「たいへん申し訳ありませんでした……!」
(あの子も大変だな)
(大学生かな……俺と同じくらい?)
初めてちゃんと顔を見て気付く。
(……あれ、あの子結構かわいいな)
初めて頼んだロイヤルミルクティーも、美味しかった。
たまにはいつもと違うのも、ありだな。
