モネの両親は特別な魔法使いで、王様に外国へ視察を命じられていた。
だからモネは仕方なく一人暮らしをしていた。
モネの家に着いて、モネが鍵穴に鍵を差し込むと、明かりの消えた無人の小さなリビングが、モネとカナトを出迎えた。
「どこに置いた?」
部屋の明かりを付けながら、カナトが言った。
「お前が杖を置きそうな所、見当つけて探すぞ。お前は引き出しとか箪笥とか、僕が探せない所を探しとけよ。」
「分かった」
全部の箪笥と引き出しを開け、杖の大捜索が始まった。
「ったくいい加減にしろっつの。」
小言を言いながらカナトがカーテンを全開にする。
「いつもながらお前はうっかりして。言っとくけど、僕そういうの全然チャームと思わないからな。」
「……」
「少しは考えたら?。自分で自分を律しろよ。」
「……」
「僕が巻き込まれるのは良い。フィアンセだから。ただ、魔法使いとしてプライドがないのが嫌だ。僕たちは選ばれた1%の魔法使いなんだぞ?。それをどうしてそういう風に軽んじるんだよ」
「……」
「納得いかねー。後でゲンコツだから。こら、ぼーっとしてないでそっちの裏も探せよ。」
モネが探しているとチャイムがなってシロウがやって来た。
「どうして僕の用事が済むまで待っててくれなかったの?」
シロウが咎める様に聞いた。
「カナトが……」
「お前は余計。僕らだけで探すから帰れよ。邪魔なんだよね、ライバル。」
「帰らないよ。僕も探す。2人より3人のが速いだろ。」
シロウは鞄を置くと、杖探しを手伝い始めた。

