この家、全員まともじゃない。②

Side:青雲 紬



「ばいばーい!」


僕は琴ちゃんに手を振って、自分の部屋へと向かった。


ドアを開けると、想像以上に部屋は広かった。


「うぉー!すげー!」


僕のテンションは最高潮。


トランクから荷物を出して、観葉植物やノート、ゲーム機などをセンス良く飾る。


テレビ付き……。神かよ……。


全てリメイクし終わり、まるでモデルルームみたいな仕上がりになった。


ふふん、クソ兄貴も見たら驚くだろうな。


『 一生ついて行きます!紬様! 』


クソ兄貴が90度のお辞儀をしてるのを思い浮かべて、満足感に浸される。


さてさて、お風呂場も見てみよーっと!


僕はお風呂場まで走って行く。


ドアを開けると────。


「き、金っ……!?」


全部金色……。もうすごいなんてレベルじゃない……。


ま、眩しい……。これ以上ここに居ると僕が霞んで見えるので、一旦撤退!


僕はなんか自分が偉くなったように思えて、無性にベットにダイブする。


「ふふ、ふふふふふ。今日から僕は王様だ!えへへへへ……。」


……てか、琴ちゃんにカードゲーム断られちゃったな。


なんだよ、藍のヤツ。


まだ会ってもないけど、闘志を燃やして燃やす。


もしかして……、その藍ってヤツと琴ちゃんはなにか特別な関係であるとか……?


え、それはやだな。


琴ちゃんはお前のモノじゃないんだぞ!って証明しに行かなきゃ!


よし、やると決まればやるぞー!


僕はベットから降りて、急いで藍の部屋に向かった。


琴ちゃんと右隣……だけど意外と遠いな。


セリフは……どうしようか。


琴ちゃんは僕のモノだ!近づくんじゃない!


僕ヒーローみたい……。かっこよ……。


気分はもっと上昇する。


藍の部屋まで着いて、一応最低限の礼儀としてノックをする。


応答がない……。


……なんだよ、シカトしてんのか?


それとも……、琴ちゃんと……。


イヤな想像をしてしまって、ブンブンと勢いよく頭を振る。


「ダメだダメだダメだっ……!」


僕はそう連呼して覚悟を決めた。


ドアをそーーーっと開いてみる。


よし、順調……。隙間からそーーーーっと中を覗いてみる。


そーーーーーーーーーーーーーっと……。


「えっ」


目に見えたのは、ありえない光景。


「ぎゃーーーー!!!!」


僕はショックで甲高い悲鳴を上げた。



──────── 続く ────────