檻の外で咲く恋〜玲央視点〜

自然な手つき。

当たり前のような距離。

玲央「……」

胸の奥に、
小さな違和感が残る。

言葉にできない何か。

でも。

考えるほどのことでもない。

そうやって、
いつも流してきた。

玲央「ごちそうさま」

食器を置く音。

芹羽「ごちそうさま」

重なる声。

それだけで、
一日が終わるみたいな感覚。

―――

夜。

静かなリビング。

テレビの音だけが流れている。

玲央「寝たか」

芹羽「うん」

短いやり取り。

羽美はもう寝ている。